まるでゆるくない、ゆるキャラビジネス

 

「ゆるキャラ」と聞くと、皆さんは誰(何?)を思い浮かべますか?

私はやはり地元千葉県ということで「ふなっしー」を一番に思い浮かべるのですが、

ここ何年かのゆるキャラブームには目を瞠るものがあります。

【もはや世界記録に!】

 

昨年末に埼玉県羽生市で開催された「ゆるキャラサミット」では、

マスコット最多集合の世界記録を達成し(376キャラ)、

来場者数も2日間で45万人に達したというから驚きです。

 

47都道府県、海外6カ国から参加したゆるキャラの頂点に輝いたのは、

栃木県佐野市の「さのまる」(約120万票)。

続いて2位が静岡県浜松市の「出世大名家康くん」(約114万票)、

3位に群馬県の「ぐんまちゃん」(約75万票)が選ばれました。

 

 

【ゆるキャラブームの火付け役は・・・】

 

このゆるキャラブームの最大の要因は、皆さんご存知の通り「くまモン」の成功にあります。

現在は、熊本県の営業部長でもある「くまモン」も、「ゆるキャラサミット」の出身者で、

2011年にグランプリを獲得しています。

その人気・知名度が全国区となったことで、「くまモン」のキャラクターを利用した商品の売上高は、

2011年の25億円から12年は293億円へと急増しました。

 

こうしたゆるキャラは、全国で続々登場、グッズの他、テレビCMに起用されるなど

経済効果が広がりをみせています。

とはいうものの大当たりするのはほんの一握り。

生み出す地方自治体側も、著作権やコスト管理などのノウハウも手探りの状態で、

継続的なビジネスになるかは読み切れない部分もあります。

 

現に、グランプリに輝いた佐野市の「さのまる」には、

市が700万円の税金を投じて“選挙戦”を仕掛けたと公言し、

「おめでとう」「かわいい」などのつぶやきに交じり、あちこちから

「そこまで税金を使う必要があるのか」との異論も噴出しています。

 

 

【ゆるキャラのゆるくない舞台裏】

成功すれば大きな利益が見込めるゆるキャラ。しかし、その舞台裏はそうゆるくはないようです。

熊本県によると、12年度のくまモンに関わる予算は、約1億9,500万円。

一方、PHP研究所の佐々木陽一主任研究員によると、

くまモン効果による同年度の県税収入の押し上げ効果は、大体1億円と試算し、

仮に単純計算した場合、コストの方が約1億円上回っています。

 

絶好調のくまモンを抱える熊本県ですらこうなのですから、

人気のないゆるキャラを持つ自治体は予算がつかずに活動休止に動いてもおかしくはありません。

 

ゆるキャラを一過性のブームで終わらせないためには、自治体自身が費用対効果の徹底や、

消費者ニーズをとらえて飽きられない工夫を続けていくことが

重要になりそうです。(東洋経済ONLINE、産経ニュースより)