突然の差押?

前回のブログでご紹介しました、ふるさと納税は、地方税である住民税を

個人が自治体を選択し寄付をすると特産品等が貰えるという明るい話題でした。

そんな地方税ですが、一方で経済状況の悪化から滞納が問題となっています。

また、滞納自体も問題なのですが、自治体の滞納者への徴収の権限が強いことについては、

あまり知られていないのではないでしょうか。

 

「取立てが厳しくないため、取引先の支払を優先し、地方税の支払いを後回しにしても

なんとかなるのでは?」と思い自治体からの連絡等を無視していると、

ある日通帳を確認すると預貯金が差し押さえられていた事例や、

売掛金などの債権が差し押さえられ取引先の信頼を失った事例など

取り返しのつかない事態が実際に起きています。

 

一方、給料を貰われている方は、給与から住民税が天引きされているから

滞納なんて関係ないと思われるかもしれませんが、定年などで退職した場合には、

住民税を自分で納めることになりますし、また、地方税には、固定資産税や

自動車税なども含まれるため、滞納者となる可能性があります。

 

では、滞納するとすぐに差し押さえになるのでしょうか?

差し押さえまでの手順は、以下の通りとなります。

 

①納期限までに税金を納めないと、約1カ月以内に督促状が届く。

②法律上、催促状が届いてから10日経っても納付が無ければ、差し押さえが可能となる。

一般的には、差し押さえの前に文書勧告が行われ、その間に自治体から電話連絡や、

家や事業所への訪問がある。

③これらの督促を無視し続けた場合に、「差し押さえ」が行われます。

(差し押さえの対象は、不動産、車などの動産、預貯金、給与、生命保険金など

換金性のあるものです。)

 

したがって、手違いで納付期限を守れなかった場合や、旅行・入院等が理由で納期限までに

納付が出来ない場合でも、すぐに差し押さえになることはありませんので安心して下さい。

 

本来、差し押さえには裁判所の手続き等が必要ですが、地方税法の規定により、自治体の権限は

非常に強く、事前連絡や納税者の同意を必要とせずに差し押さえをする事ができます。

そのため、自治体側は法律の手順通り、差し押さえを行っているのですが、滞納者側は

「突然なんで?勝手にそんな事できるの?」と感じるかもしれません。

しかし、当然原因は、上記の事例中にもあるように、自治体からの連絡等を滞納者が

無視しているところにあります。

 

では生活や事業がどうしても苦しい状況のためすぐに税金を払う事が出来ない人は

どのように対応すればよいのでしょうか?

それは、事前に市役所へ相談に行き「納税の意思」をみせることです。

そうすれば、支払い能力に応じた分割納付などの相談が可能なようです。

やはり自治体であっても対応するのは「人」です。

事前に正しい対応をすれば、自治体が市民の生活を困らすような、預貯金、売掛金などの

差し押さえを突然行うということはないと考えられます。