所得税の延納制度とは

1.所得税の延納制度とは

所得税法上、確定申告書を提出した人が、確定申告で納付すべき税額の2分の1に相当する金額以上の

所得税を納付期限(※1)までに国に納付したときは、その残額については、その納付した年の5月31日(※2)

までの期間、その納付を延期することができるものと定められています。

この制度のことを所得税の「延納」といいます。

※1 令和1年分所得税については、令和2年4月16日(新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、

当初は、令和2年3月16日であった納付期限が4  月16日に延長されました)が

所得税の納付期限(振替納税を行う場合を除きます)です。

※2 令和2年については、5月31日が日曜日であるため、5月31日ではなく6月1日まで残額の納付を延期することができます。

2.延納を行うための手続き
上記1.の延納を行おうとする場合には、所得税の納付期限(上記※1参照)までに納税地の所轄税務署長に対して、

期限内に納付する税額や延納をしようとする税額等を記載した延納届出書を提出する必要がある、と定められています。

具体的には、確定申告書(第一表)の「延納の届出」欄に、期限内に納付する金額と延納しようとする税額を記載して、

所轄税務署に提出することになります。

(確定申告書の「延納の届出」欄 ※申告書Bの場合)

3.延納する場合の留意点(利子税の発生)

所得税の延納を行う場合には、延納する所得税の額に、その延納の期間の日数に応じて、

年7.3%の割合(※3)を乗じて計算した「利子税」を、その延納に係る所得税にあわせて

納付しなければならないものと定められています。

このため、延納をする場合には税負担額が通常より増加することがあるという点にご留意ください。

※3 令和2年中は、7.3%ではなく、1.6%(特例基準割合)で計算されます。

上記の通り、延納を行うためには税額の半分以上を期限までに納付することが必要ですが、

その手続き自体はそれほど難しくはありませんので、利子税の負担額を考慮しながら、

延納をするかどうかについて検討されるとよいでしょう。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な場合、上記延納制度の他、

一定の要件に該当する1年間の納税猶予が認められる場合があります。

ただし、一定の書類を税務署へ提出し、審査を経て認めてもらう必要があります。

詳しくは、国税庁ホームページあるいは管轄する税務署(徴収担当)へご相談いただくとよろしいかと思います。

[参考]
通法10、所法131、措法93、所規50、令和2年3月6日国税庁告示第1号「国税通則法施行令第3条第2項の規定に基づき国税庁長官が同項に規定する対象者の範囲及び期日を定める件」、平成30年12月12日財務省告示第336号など